売上高売上原価率
売上高売上原価率とは、売上高に占める売上原価の割合のこと。
計算式
売上高売上原価率 = 売上原価 ÷ 売上高 × 100
解説
売上高売上原価率は、商品・サービスの提供に必要な原価の割合です。例えば、飲食業の場合、売上原価とは食材にかかった費用です。
分析と対策のポイント
付加価値の観点
売上高売上原価率は、付加価値とセットで覚えると良いでしょう。
付加価値とは、元々ある何かに対して、+@の何かを加えて提供した価値を表します。例えば、飲食業であれば、調理(材料を調理して提供する)・接客(オーダーやサーブなど)・場所(飲食スペースの提供)が考えられます。
売上高売上原価率を下げることは、材料を削減することだけではなく、付加価値を上げることに注意が必要です。安易な対策は顧客への提供価値を低下させ、客離れを起こしてしまう可能性があります。
全体と単体の観点
決算書や試算表から導き出される売上高売上原価率は、あくまでも全体の平均値であることに注意が必要です。商品やサービスを個別で見たとき、どのような傾向があるのかも分析のポイントです。
例えば、飲食業を営むZ社の売上高売上原価率は35%、メニューはA、B、Cの3点だとしましょう。
Aメニュー40%、Bメニュー35%、Cメニュー30%の場合、Cメニューで集客して、Aで稼ぐ。と言うビジネスモデルなのかもしれません。
同業との比較の観点
業界平均と比較し、自社の数字は高いのか低いのか把握しておくと良いでしょう。例えば、
・日本政策金融公庫 中小企業の経営に関する調査
・TKC経営指標BAST要約版・速報版
などがあります。
業界の中で自社は高いのか低いのか。差があるならば、その原因は何かが分析のポイントです。